医情研通信 Column & Blog

社員's topics

医薬品としてのブドウ酒

2016年3月14日

4月発刊の書籍制作もいよいよ終盤にきています。
日ごろから医薬品のデータメンテナンスを行っている中で,数々の医薬品の名前を目に
しますが,印字された状態で一つ一つ追っていくと,興味をひかれる名前に出くわしたりします。
そんな中からご紹介。

日本薬局方 ブドウ酒(その他の滋養強壮薬)…医薬品としてのワイン,ですね。

添付文書を見てみると,

【効能・効果】
食欲増進,強壮,興奮
下痢
不眠症
無塩食事療法

【用法・用量】
通常,成人1回1食匙(15mL)又は1酒杯(60mL)を経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
また,リモナーデ剤や滴剤の佐薬にも用いる。

などと書かれています。英名はやはり「Wine」でした。
アルコール度数は11vol%以上14vol%未満だそうなので,飲料用のワインと近いでしょうか。
合成甘味料,合成着色料を含まず,飲料用に比べて酸味・渋みが強いそうです。
中北薬品株式会社HP 製品画像

ワインは明治時代に病気の予防などを目的とした健康飲料として飲まれていたようで
当時からすでに薬としての側面をもっていたのかもしれません。

ちなみにこちらは第3類医薬品のOTCとしても販売されています。
薬局で見かけることもあるかもしれませんね。

(ま)
コラム&ブログ Column 資料室 Archive 制作書籍 Books

Page Top