医情研通信 Column & Blog

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虫嫌いによるの虫の話

2016年7月21日

昨今のアウトドアブームに便乗し,わが家でも昨年からデイキャンプをするようになりました。
デイキャンプというと何だかすごいことをしていそうですが,その実,近所の河原で肉や野菜を焼きながら
のんびりした時間を楽しむだけなので,家でぐうたらするのと大差はありません。
ですが炭火で焼いたお肉はやっぱり美味しい!
旅行に行ったかのようにリフレッシュができるのでお勧めのレジャーです。

しかし子供の頃から大の虫嫌いの自分にとって,自然の中に身を置くことは同時に試練の時間で
あったりもします。敵の陣中に身を置いているような心境で,決して油断は許されません。
暑い中,長袖長ズボンに麦わら帽子とサングラス,首にはタオルを巻き,手には軍手という
怪しい姿で挑んでおり(本当は目出し帽をかぶりたいぐらいですが…)
もちろん蚊取り線香や虫除けスプレー,塗り薬も常備します。
わざわざ自然を体験しに来て,ここまでするかとよく笑われます。
ちょっと悔しいのでアウトドアに潜む虫被害について調べてみました。

〈蚊〉
刺されると痒いだけでなく,一昨年話題になったデング熱や今年話題のジカ熱など
様々な感染症を媒介するので注意が必要です。ちなみに日本では,
まだジカ熱の感染例は報告されていませんが,日本に生息しているヒトスジシマカも
媒介蚊だそうですので今後の感染が危惧されています。

〈毛虫〉
見た目の気持ち悪さだけでなく,刺されると皮膚トラブルを起こすやっかいもの。
4月~11月頃までが活動期で,特にチャドクガやイラガの幼虫による被害が多いそうです。
毛虫に直接触らずとも,風などで飛んでくる毛が刺さり被害を受けることも多いので
注意が必要とのこと。刺されたら,こすらずにガムテープやピンセットで毒針を抜いて
流水で洗い流すことが大事なようです。

〈スズメバチ〉
7月~10月に刺傷被害が集中するそうです。
特に登山やハイキング中の被害が多く蜂毒によるアナフィラキシーショックによって
国内で毎年20人前後の死者が報告されています。万が一刺されたら速やかに病院へ。

〈ブユ〉
関東ではブヨと言いますがブトとも言うそうですね。
住宅地で見かけることは少なくアウトドアをしていて被害に遭う人が多いようです。
針で刺すのではなく,皮膚を噛みちぎり毒を注入していくそうで
猛烈なかゆみと皮膚の腫れが1~2週間続くとか。
一度に沢山咬まれると,やはりアレルギー症状を起こす人もいるそうなので注意が必要です。

〈マダニ〉
主に森林や草地などの野外に生息しており,市街地でも見られるマダニ。
蚊と同様,マダニが媒介する感染症による被害が問題となっています。
特に重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は2013年に国内で初めて確認された
マダニ媒介による感染症で,その症状は重く,現在は有効な治療法もないそうです。
致死率も6.3〜30%と高いため,国や自治体ではマダニに刺されないよう注意喚起に努めています。
これまでに西日本を中心とした20府県で195人の患者さんが報告されているそうです。
http://www.nih.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html

いかがでしたでしょうか。書きながらどんどんアウトドア意欲が失せてきました。
やはりアウトドアシーンでは「虫対策」の観点からもお肌の露出は避けた方がよさそうです。
夏休みも本番。どこかへお出掛けの際には,万全の準備で楽しく過ごしていただきたいと思います。(あ)
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