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インフルエンザ定点観測

2022年12月1日

2022/2023シーズンの「インフルエンザに関する報道発表資料」の更新が
9月16日から開始されました。11月25日発表の第46週(11月14日~11月20日)の
全国の集計によると感染者の報告数が546人で昨年同時期の19人を大きく
上回っています。

2022年11月25日 インフルエンザの発生状況について


資料内の「インフルエンザ様疾患発生報告における施設数の推移」を見ると
昨年は全国でシーズンを通して休校,学年閉鎖はともに0件,学級閉鎖が1件のみ
でしたが,今年は既に調査開始からの累積で学年閉鎖は3件,学級閉鎖が30件
発生しています。

とはいえ新型コロナ流行直前の2019/2020シーズンの同時期は学年閉鎖が410件
学級閉鎖が1,464件ですので,それに比べるとかなり少ない水準とは言えますが。

インフルエンザは昨年,一昨年の「ほぼいないに等しい」状態から,新型コロナ
流行後,初めて増加に転じそうな気配
です。また,新型コロナとインフルエンザの
同時流行,同時感染が懸念されており,特に同時感染については死亡率の上昇等が
報告されています。

先週の当ブログでも取り上げた国産初の新型コロナ治療薬「ゾコーバ」が承認され,
加藤厚労大臣からは新型コロナの感染症法上の位置づけの見直しに向けた検討を
始めることが表明されるなど,取り巻く環境は変わりつつあります。

引き続き新型コロナ,インフルエンザの感染状況の様子をみつつ,医療,行政の
施策も注視する時期に来た気がします。

(お)
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