さて,収載のスケジュールが変わり新薬の登場頻度が高くなっていますね。
当番の際に良いタイミングだといいのですが,しばらく空いたので今回は10月,
11月それぞれの名称由来の紹介です。
(全てインタビューフォームから/既収載のブランドも含みます)
10月新薬
■ボルズィ錠2.5mg/5mg/10mg
ボルズィ(Vorzzz)は,一般名のVornorexant(ボルノレキサント)
+ZZZ(眠りを表す様子)から命名した。
■マグミット錠100mg
特になし
■ヨビパス皮下注168μgペン/294μgペン/420μgペン
ヨビパス(YORVIPATH)は,“大切なあなた(患者さん)に”を示す
「You're very important patients」の「YORVI」,“これまでにない
ソリューションを提供する”を示す「a path for a unique,
effective solution」の「PATH」から由来する。
■スピジア点鼻液5mg/7.5mg/10mg
点鼻スプレー「Nasal Spray」にて有効成分であるジアゼパム
「Diazepam」を投与できる製品であることから,
スピジア(SPYDIA)と命名した。
■セタネオ点眼液0.002%
セペタプロスト+ネオ(Sepetaprost + Neo:ギリシャ語で
“新しい”の意味)
■バイジュベックゲル
生命力や活力を意味する「Vitality」と,“健康な皮膚を取り戻す,
強化する”という意味を込めた「Rejuvenate」の2つの言葉が
語源となっている。
11月新薬
■ドルミカムシロップ2mg/mL
ドルミカムは Dorm(ねむる)より命名
■ナルティークOD錠75mg
特になし
■ネクセトール錠180mg
「NEXt LEvel TOLerability」に由来。
■ビルベイ顆粒200μg/600μg
米国及びEU等でのPFICに対するbrand名BYLVAY及びBylvayから「ビルベイ」とした。
■フジケノン粒状錠125
藤本製薬株式会社(FUJIMOTO)とケノデオキシコール酸(Chenodeoxycholic Acid)を
組み合わせて命名された。
■イブトロジーカプセル200mg
“Inhibition of ROS1”を含意している。
■ヘルネクシオス錠60mg
HER2を標的とする作用機序(HER),次世代(NEXt),夜明けや新たな始まりの
象徴であるギリシャ神話の女神(EOS)からヘルネクシオス(HERNEXEOS)と命名した。
■ゾフルーザ顆粒2%分包
XO(ノックアウト,~がない)+ influenza = XOFLUZA
■アイマービー点滴静注300mg/1200mg
想像(imagination),抗体(immunity),又は私(I am)を意味する“IM”,
自己抗体(autoantibody)を意味する“AA”,生命(ラテン語のvita,フランス語のvie)
に由来する語根“VY”より,アイマービー(IMAAVY)とした。
■アイザベイ硝子体内注射液20mg/mL
「Eye(I)+Preserve」に由来
■プルヴィクト静注
■ガリアファーム68Ge/68Gaジェネレータ
■ロカメッツキット
該当資料なし
■ネフィー点鼻液1mg/2mg
導入元のグローバル名がneffyであること,鼻(Nasal)と有効成分の一般名Epinephrineより命名。
■ワイキャンス外用液0.71%
米国での販売名「YCANTH®」より本邦でのブランド名を「ワイキャンス」とした。
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それぞれ,やはり由来がありますね。
久しぶりに調べてみて,今回は不明や資料なしが少なかったことが個人的に
とてもうれしかったです。
そして先頭に挙げたボルズィ(Vorzzz)などは「ZZZ(眠りを表す様子)」との
組み合わせも興味深く,なんとなくネットスラングも思い起こさせる名前だな,
と思いました。
(わ)