ご縁があって医療や介護の現場で働く方々の
勉強会に参加させていただきました。
集まっていたのはソーシャルワーカーさんやケアマネジャーさん、
地域包括支援センターの業務にあたられている方、
介護施設を運営されている方、などなど。
地域で活動されている民生委員の方もいらっしゃいました。
話し合われたのはそれぞれの現場で抱えている問題と、
それらの問題にどのように対応しているかといったこと。
一つひとつの内容をここに書くわけにはいきませんが、
特に
高齢者の医療・介護の現場には、想像を超えるさまざまな問題が
山積していることがわかりました。
そして現場の方々が、そういった問題になんとか対処していこうと
日々奮闘されていることもよくわかりました。
一方でこの半年ほど毎月のように参加していた
アドバンス・ケア・プランニング(ACP)に関する勉強会では、
どのようにACPを進めていくべきか、といったことが
医療者を中心に話し合われていました。
ACPの話を持ち出すと
「もう私は終わりなのか」と受け止める患者さんも多く、
患者さんやご家族のことを考えながらどのタイミングで、
どのように話を進めるか、医療者の方々が患者さんを気遣いながら
希望に沿った最期を迎えられるよう努めていらっしゃることが
伝わってきました。
両方の勉強会に参加して思うことはいろいろありますが、
今のようなきめ細やかな医療・介護システムは、
いつまで維持できるのかがどうしても気になります。
「最期まで、自分らしく」
終末期医療や介護に関するシンポジウムなどでよく聞かれる言葉ですが、
これは数十年後の日本でも実現可能なのでしょうか。
先の勉強会でも、繰り返し言われていたのは
「人が足りない」ということでした。
医療の現場でも、介護の現場でも、とにかく人がいないのです。
国は海外から介護人材を迎えることを進めていますが、
いま介護人材を送り出してくれている国々が発展すれば、
わざわざ日本の介護現場で働こうという人はいなくなるでしょう。
人手不足による弊害はすでに様々なところで起きています。
医療、特に介護現場で働いたことのある人は、
自分にケアが必要になったときに優先的にケアを受けられる、
などといったインセンティブでも考えて働く人を確保していかなければ、
「最期まで、自分らしく」は過去のものになるのではないか、
などと思う今日この頃です。
(梅)