先日,古い友人と会う機会がありました。
友人の兄は市の図書館に勤務しています。
職員仲間である視覚障害者の方と
休憩中に自販機の近くで雑談していた時のこと。
「そういえば,視覚に障害のある人はどうやって飲み物を選ぶの?」
「だいたいの自販機には点字が付いていないからね。
毎日違うボタンを押して,自分が欲しいものがある
場所に当たるまで,ひとつひとつ潰していくんだよ」
お目当ての飲み物にぶつかっても,急に配置が変わってしまうこともあります。
そうしたらまたやり直し。
何よりそんな風に毎日,賭けやくじ引きのような気持ちで自販機を押していたとは,
私もその話を聞くまでは全く知らなかったことなので驚きました。
ダイドーは「
ユニバーサル自販機」を開発し,商品取出し口に
点字を貼付するなど対応しているようですが,
たしかに自販機に点字で商品名を表記するのは難しいのかもしれません。
街で視覚障害者が自販機を利用するところを見かけたことがなく,
そういった苦労があるとは思い至りませんでした。
きっと視覚障害のある方にとっては何を今更,という話題なのでしょうが
無知な私は衝撃を受けました。
もし困っている人がいたら声をかけたいと思うとともに,障害のある方であっても
飲みたいものを飲みたい時に買えるような改善策があれば,と感じた出来事でした。
(い)