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ツイッターでの呼びかけから

2021年10月26日

朝夕は冬のような冷え込みになる日もあり,
新型コロナウイルスの感染者数が落ち着いてきたところで,
普通の風邪をひかないように気を付けたいと思います。

こんな風に寒くなる前から,小林化工・日医工の医薬品医療機器等法違反に
端を発していると考えられる,後発医薬品を中心とした医薬品の供給不安が生じており,
長期化しています。
今でも毎日のように出荷調整や出荷休止の案内が製薬メーカーから出されています。
このような状況の中,先発医薬品も含めメーカーが発表した出荷調整品目などを確認できる
データベースが登場しています。

 医療用医薬品供給状況データベース

このデータベースでは,製薬各社がホームページ上で発表している出荷調整や
供給停止などの情報を把握できます。
先月9日にアップされ,今月25日時点で13083件のデータが入力されています。
医薬品名や屋号などを組み合わせての検索が可能で,医薬品の「出荷調整」「出荷停止」
「販売中止」といった状態が確認でき,それらの状況の「解除」というカテゴリーも
登録されています。

数多くの医薬品の現在の状態を一覧で見ることができ,非常に便利なデータベースですが,
開発されたその経緯がなんとも今らしいなと思いました。
このデータベースを開発したのは,北海道の薬局に勤務する30代の男性薬剤師で,
日々の発注作業での必要性からSNSのツイッターでデータベースの作成に協力を求めたところ,
約20人の有志がボランティアで集結し,3週間程度で公開にこぎ着けたそうです。
集まった有志は,薬剤師や製薬企業のMR,医薬品卸のMSとさまざまで,医薬品の供給情報を一元的に管理した
国の情報提供サイトなどができるまで続けたいという意向のようです。

現在も日々,情報を更新されているとのことで,その手間を想像するだけでも頭が下がります。
一日でも早く医薬品の供給状態が改善されることが望まれます。

(と)
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