医情研通信 Column & Blog

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こんなときでも

2020年5月19日

新型コロナウイルスによる混乱は続いていますが,
緊急事態宣言が解除される県も出てきて,徐々の状況が変化しているように感じます。

そんな中でも新薬の薬価収載は淡々と進められ,5月の新薬は本日告示されています。
そこで今回は「この品名の由来,何?」シリーズです。
先月収載された新薬を含めて調べてみました。
(それぞれ調べられた範囲,主にインタビューフォームから)


【4月新薬】

■デエビゴ錠 Dayvigo

 Day(日中)+Vigor(活力)+Go(ready to go)が名称の由来である。


■コレクチム軟膏 Corectim

 免疫(IMMU)をただす(CORRECT)



【5月新薬】

■ラツーダ錠 Latuda

 「latitude」に由来する。(latitudeは緯度という意味)


■メラトベル顆粒小児用 Melatobel

 メラトニンとノーベルファーマを組み合わせたものである。


■ロケルマ懸濁用散 Lokelma

 「下げる(lower)」と「カリウム血症(kalemia)」から「LOKELMA」と命名した


■キャブピリン配合錠 Cabpirin

 TAKECAB+Low Dose ASPIRIN


■カボメティクス錠 Cabometyx

 本剤の一般名である"CABO"と,ターゲットキナーゼの一つである"MET"に由来している。


■テプミトコ錠 Tepmetko

 Tepotinib が,受容体型チロシンキナーゼである MET のリン酸化を阻害することを表現するためTEPMETKO とした。


■ベレキシブル錠 Velexbru

 「VELLE(ラテン語で望む)・VELA(イタリア語で帆・帆走)」+「EXPECT(期待する)」+「ブルトン(BRUTON)型チロシンキナーゼ」
 という意味を込めて「VELEXBRU」と命名。


■アネレム静注用 Anerem

 麻酔(anesthesia)+レミマゾラム(remimazolam)


■ベオビュ硝子体内注射用キット Beovu

 「Beautiful」(美しい)+「Vision」(視力,視野,景色)から命名した。


■ソリクア配合注 Soliqua

 ラテン語の「太陽(Solis)」及び「水(Aqua)」をかけ合わせ命名した。


■エンハーツ点滴静注用 Enhertu

 治療アウトカムを高める(Enhance)ことへの願いと HER2 を標的とする作用機序に由来する。


■ゾルゲンスマ点滴静注 Zolgensma

 単回(sole)から ZOL,遺伝子(Gene)治療から GEN,脊髄性筋萎縮症の SMAを組み合わせて,zolgensma(ゾルゲンスマ)とした

 ゾルゲンスマはその高額な薬価が話題で,その額は「167,077,222」と桁違いの額となっています。


■アイラミド配合懸濁性点眼液 Ailamide

 本剤はブリモニジン酒石酸塩とブリンゾラミドを含有する配合点眼液である。
 ブリモニジン酒石酸塩の単剤であるアイファガン点眼液0.1%の「アイ」と,
 ブリンゾラミドの「ラミド」とを組み合わせ「アイラミド」とした。



また番外編として,5月7日に新型コロナウイルスの治療薬として特例承認を取得した
ベクルリー(一般名レムデシビル)」も調べてみましたが,名前の由来に関する資料はありませんでした。


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