医情研通信 Column & Blog

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再生医療等製品

2019年5月21日

収載前から話題となっている再生医療等製品のキムリア点滴静注。
気になる薬価は。。。(既にニュースになっていますが)

 キムリア点滴静注 1患者あたり 33,493,407円
再生医療等製品ですので,通常の薬価と比べることはできないかもしれませんが,
さすがにこの価格はインパクトがありますね。

キムリアは適応や施設要件等,対象となる範囲がかなり限定されており,投与が
想定される患者さんの数がある程度把握できているなかでの収載ですが,
「海外で約5000万円の薬」ということで収載前からかなり注目されていました。

ちなみに薬価基準のくくりで価格だけをみていくと,
 スピンラザ髄注12mg 9,320,424円
が規格単位あたりでは最も高額な医療用医薬品で,そこに再生医療等製品の
 ステミラック注 14,957,755円
が続く感じです。ここにさらに,今回キムリアが追加となりました。

再生医療等製品にかぎったことではないですが,(オプジーボも話題になりました)
医療の進歩とともに高額な医薬品が今後増えていくとすると,保険財政との関連でも
引き続き議論されていくるテーマになるのでしょう。

ところで,再生医療等製品は保険適用にあたって,医療機器の例による対応をうけて
特定保険医療材料として材料価格基準が示されるものもあります。

PMDAに掲載されている再生医療等製品の添付文書をみると
 ジェイス ヒト(自己)表皮由来細胞シート
 ジャック ヒト(自己)軟骨由来組織
 ハートシート ヒト(自己)骨格筋由来細胞シート

というものがあるようですが,

材料価格基準によると価格は

ジェイス 自家培養表皮 ①採取・培養キット      4,380,000円
            ②調製・移植キット  1枚当たり151,000円

ジャック 自家培養軟骨 ①採取・培養キット       879,000円
            ②調製・移植キット      1,250,000円

ハートシート ヒト骨格筋由来細胞シート
            (1)採取・継代培養キット    6,360,000円
            (2)回収・調製キット 1枚当たり1,680,000円


となっているようで,細分化されて示されています。
また,価格基準と別に個別に使用枚数なども決められているようです。

現状は保険適用においては医薬品か医療機器の例によることになっている
再生医療等製品。今後独自のルール作りをしていくのか、気になるところです。

(ま)
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