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体にいいお酒

2018年1月16日

年末年始は何かにつけてお酒を飲む機会が多かったのではないでしょうか?

そんな時によさそうなお酒が,泡盛と本格焼酎。
”糖分・塩分・脂質・プリン体ゼロ”&”血栓の予防と溶解効果あり”なんですよ。
個人的趣向により,今回は『泡盛』主体でいかせていただきます。

さて,泡盛の特徴は大きく4つ。
 ①原料は主にタイ米
 ②黒麹菌を用いる
 ③全麹仕込み(仕込みは1回)
 ④単式蒸留機で蒸留

かなり簡単に書いてしまいますが,
原料のタイ米を黒麹を使って米麹にする⇒それに水と酵母を加えてもろみにし,アルコール発酵させる。
これが「全麹仕込み」で,泡盛独特のもの。ちなみに焼酎は二次仕込み。

発酵させたもろみを蒸留させると泡盛原酒が出来上がります。
この時,熱により蒸発しない,もしくはアルコールより沸騰温度が高い成分
(糖分やアミノ酸や脂肪,ミネラル,着色成分など)は蒸留酒の中に取り込まれないため
もろもろゼロなお酒になるのです。

蒸留酒の中にはアルコールと水と同じように,熱によって蒸発する数多くの微量の成分群も存在します。
その中のできのいい子のおかげで,血栓の溶解に関わる酵素であるt-PAウロキナーゼの分泌・活性を促す効果があり,
血栓溶解酵素が他のどのお酒よりも高いという研究結果がでています。
血栓予防のみでなく,できてしまった血栓にも効果があるすごいお酒なのです。
残念なお知らせもあります。
溶解酵素である2つの活性を高めるのに最適な量は,たったの120mL程度だそうです。。。

焼酎との違いでもある全麹仕込みにするのは,高温多湿の沖縄では発酵の時の温度管理が難しく,
もろみの腐敗を防ぐために生まれた製法と言われています。
先人の努力と知恵に感謝です。

我が家には泡盛の原酒を貯蔵しております,かれこれ十数年。
”飲んじゃうのがもったいない!”と”飲みたい!”のせめぎ合いは続くものの,
何をきっかけに開封していいものか・・・もはやタイミングが分からなくなってます。
もうしばらくは原酒の喉ごしを想像しながらいつもの泡盛での晩酌が続きそうです。

(り)
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