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医療・医薬業界
どーせなら、覚えちゃお!

コラム<どーせなら、覚えちゃお! Vol.98>
Q:新薬創出加算って何ですか?

2016年12月14日

A:
 正式には「新薬創出・適応外薬解消等促進」です。この加算制度は、革新的な新薬の
開発や、医薬品の効能として承認されている疾患が、他の疾患への効能として認められ
ていない適応外薬の開発を目的として、薬価改定時に、後発医薬品のない新薬を対象と
して一定率まで薬価を加算するもので、2010年4月の薬価制度改正で試行的に導入され
ました。新薬創出等加算の対象になった医薬品は実質的に薬価が維持されることになり
ますが、後発医薬品が上市された後は、それまでの加算分を含めて薬価が引き下げられ
ます。後発医薬品が上市されない場合でも、薬価基準収載後15年を経過すると、薬価は
加算分を合わせて引き下げられます。2016年4月現在で、416成分823品目が加算対象に
なっています。

<さらにくわしく>
 新薬創出加算は、海外では使用されている医薬品が日本国内で承認されるようになる
までの時間差(ドラッグラグ)を短縮する一環で導入されました。薬価は2年に1回実
施される薬価調査で、実際に取引される価格(実勢価格)をもとに引き下げられるため、
製薬企業は特許期間中の医薬品の薬価維持を要請してきた経緯があります。この問題と
あわせてドッラグラグの改善、「革新的な新薬の創出」を目的として、新薬創出加算が
導入されました。加算対象となる医薬品は、①後発医薬品のない新薬(薬価収載後15年
以内)②薬価と実勢価格の乖離率が一定率の医薬品-です。

 新薬創出加算の対象となる医薬品を製造販売する製薬企業には、厚生労働省の「医療
上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」の検討結果を受けて、厚労省が要請す
る適応外薬の開発、「真に医療の質に貢献する医薬品」の開発を実行することが義務付
けられます。新薬創出加算の対象となる製薬企業にとって加算期間中は、研究開発費を
早期に回収し、新薬開発に投資するというメリットがあります。

 加算額は、「実勢価格に基づく算定値×(薬価基準収載全品目の平均乖離率-2%)
×0.8」で算出された額となりますが、薬価改定前の薬価を超えることはできません。
加算対象の医薬品は、後発医薬品が上市された後の薬価改定もしくは薬価基準収載から
15年を経過した後の薬価改定で、それまでの期間の加算分と、市場実勢価格による引き
下げ分、特例引き下げ分を合わせて引き下げられます。

 厚労省の資料によると、2016年4月の薬価改定では、416成分823品目が新薬創出加
算の対象となり、加算率は0~5.41%で、後発医薬品のない先発品全体に占める割合は
約37%となっています。また、加算対象の要件を満たさなくなった医薬品69成分112品
が加算対象から除外されました。

 ちなみに、新薬創出加算対象品目は、内用薬ではルネスタ錠(エーザイ)、ガバペン
錠(ファイザー)、トピナ錠(協和発酵キリン)など376品目、注射薬ではホストイン
静注(ノーベルファーマ)、ミダフレッサ静注(アルフレッサファーマ)、アセリオ静
注(テルモ)など323品目、外用薬はノルスパンテープ(ムンディファーマ)、ニュー
プロパッチ(大塚製薬)、リバスタッチパッチ(小野薬品工業)など124品目となって
います。
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