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医療・医薬業界
どーせなら、覚えちゃお!

コラム<どーせなら、覚えちゃお! Vol.67>
Q:医療費適正化って、どういうこと?

2016年9月28日

A:
 端的に言えば、医療費適正化とは、「毎年約1兆円ずつ増加している医療費の伸びを
抑制すること
」です。
 以前の医療費適正化対策といえば、レセプト点検の強化、審査の充実、医療費通知の
徹底、薬剤費の抑制などが上げられていました。また、制度的には医療保険制度を改正
して患者負担割合を引き上げてきましたが、患者負担割合は3割が限界で、これ以上引
き上げることは困難と言われています。このため、厚生労働省は2008年度から、総合
的な医療費適正化対策に取り組み、都道府県に医療費適正化計画の策定、実施を求めて

います。

 医療費の増加要因としては、人口の高齢化、医療技術の進歩、診療報酬改定のほか、
最近では高額薬剤が指摘されています。高齢(65歳以上)になるといくつもの疾病を
抱え、医療機関を受診する機会が増え、高齢者の1人あたり医療費は若年者の5倍にも
なっています。厚生労働省は、今後も高齢人口が増え、これまでのように医療費が増加
し続けると、医療保険制度がもたないという危機感があります。

 このため厚労省は、従来の医療費適正化対策に加え、総合的な医療費適正化対策を打
ち出すために制度改革を行い、都道府県を巻き込んだ医療費適正化対策を展開すること
にしました。2008年度を初年度とした医療費適正化計画(第1期5年計画)では、医療
費の伸びを抑制するため、生活習慣病予防の徹底(目標:生活習慣病有病者・予備軍の
25%減少)、平均在院日数の短縮(目標:全国平均36日と、最短の長野県27日の差を
半分に縮小)を打ち出しました。高齢者に多い生活習慣病(がん、糖尿病、循環器疾患
など)を減らすため、健康診断で発見された要指導者への指導の徹底、健診結果のデー
タの活用を医療保険者に求めています。つまり、医療費の増加要因である生活習慣病・
慢性疾患、入院医療費をターゲットにしているわけです。
 現在の第2期目(2013~2017年)は、都道府県に地域医療構想の策定を義務付け、
病床の機能分化・連携を進めるため、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の医療機能
ごとに2025年の医療需要と病床の必要量を2次医療圏単位で策定するよう義務付け、
医療提供体制面からの対策に着手
しています。

 というわけで、医療費適正化対策は従来、医療サービスを受けた後の対策が中心でし
たが、2008年度からは、医療サービスを受ける前段階からも適正化対策に取り組むと
いう「総合対策」を国、都道府県、保険者で進めるという方針が明確に
なりました。
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